ヘナカラーをご存じですか?植物で髪を染める別名「草木染め」とも呼ばれるものの一種です。植物で髪を染めると聞くと一見髪や頭皮に良さそうな印象ですが、実はそうとも言い切れません。
最近ではヘナを個人購入して自宅で白髪を染める方も増えていますが、実はいくつかの注意点があります。染めてからでは遅いので染める前にヘナカラーについて知っておいていただきたい4つの注意点を解説しています。
逆に、知識を持って使用する分には危険は少ないので、この記事を最後まで読んでからヘナカラーを使用されることを強くお勧めします!
※一部ヘナカラーに対してネガティブな表現があるかもしれませんが、筆者個人としてはヘナは好きです。美容師として客観的な視点からこの記事は執筆されています
1.天然のヘナカラーと科学的なヘナカラーがある
「自然、天然、オーガニック」などの表現で多く出回っているヘナカラーですが、天然100%のヘナカラーと化学薬品が含まれたヘナカラーの2種類が市場に出回っています。インターネットや通販で購入される場合は注意してください。
具体的な科学的成分の例を出すと「ジアミン」または「パラフェニレンジアミン」などと表記があるヘナカラーは天然100%のヘナカラーではありません。通常のカラー剤(ヘアダイ)にも含まれている成分なのでアレルギーが無い方が使う分には何の問題もないのですが、アレルギーがある方が使うとかぶれの原因になります。
特に「ジアミンかぶれ」「ジアミンアレルギー」と病院で診断された方、美容師さんに「ジアミンかぶれの可能性がある」と言われたことがある方は、この成分が入っているものは絶対に避けてください。悪化する可能性が高いです。
ただし、ジアミンが入っているヘナカラーにもメリットは存在します。
それは、①色のバリエーションが多い②染まりが早い、色落ちしづらいというメリットです。
100%天然のヘナカラーには自然界に存在する植物本来の色味である「黄色」「オレンジ」「無色」(インディゴなどをミックスしてあるタイプだとバリエーションも多少豊富)などの選択肢しかないので、メリットとデメリットをよく考えて製品を選ぶことをおススメいたします。
2.選ぶヘナの色を間違えると取り返しがつかないことになることも
選んだヘナカラーの色が濃すぎると二度と明るくできない可能性があります。特に上記で解説したようなジアミン系の成分が入っている製品の「ブラック」「ダークブラウン」などで理想の髪色よりも暗くなってしまうと、ブリーチ剤を使用しても明るくならない可能性もあります。
考えられるリスクとしては市販の黒染めをした時と同じような状態になる危険性があります。黒染めに関しては下記の記事が詳しいので是非参考にしてみて下さい。
3.「100%天然のヘナカラーだとアレルギーが出ない」は大間違い
ここまでは主に科学的な成分が入ったヘナカラーの説明でしたが、では100%天然のヘナカラーは100%アレルギーが出ないか?というと、そうとも言い切れません。
100%天然のヘナカラーが圧倒的に安全性が高いのは間違いありませんが、植物のアレルギーがある方が使用するとかぶれを起こすことがあります。食品でも蕎麦アレルギーや小麦アレルギーなどありますよね?同じように100%天然のヘナカラーでも状態によっては完全に安全なものではありません。
なので、必ずパッチテストを行うようにしましょう。
皮膚アレルギー試験(パッチテスト)は、ヘアカラーにかぶれる体質であるかどうかを調べるテストです。
引用元:花王
4.ヘナカラーで染めると髪がギシギシする?傷んでる?
ヘナカラーをしたお客様から「髪が濡れた時にギシギシして傷んだ気がする」と言われることがありますが、ヘナカラーには髪を明るくする成分が入っていないので髪が傷むことはありません。(その代わり今より明るくすることもできません)
ギシギシする原因は余分なヘナがキューティクルの表面に付着していることが原因だといわれています。濡れているときはギシギシしていても、乾かすとツヤやハリコシが出るのでドライヤーを使って乾かすとギシギシ感も気にならなくなると思います。
気になるようであれば洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)を使うとかなり改善されるのでおススメです!
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