市販のストレートパーマと、美容室でのストレートパーマでは値段や手軽さを考え市販の方がメリットが多いと感じる方も多いかもしれません。
しかし、多くの美容師さんは市販のストレートパーマをお勧めません。
なぜなら、技術や知識不足が原因で失敗する方が後を絶たないからです。
そんな市販のストレートパーマの失敗を未然に防ぐための5つのポイントと注意点を解説します!
※この記事は市販の縮毛矯正(ストレートパーマ)を推奨する意図はありません。ご使用の際は自己責任でお願いいたします。
ストレートパーマは市販品でも知識と技術があれば効果は実感出来る
まずはじめに、「美容室のストレートパーマは質がいい」「市販は薬剤の質が悪い」などとどちらの薬剤がすぐれているなどの商品内容を比べる記事ではありません。
市販のストレートパーマ剤でも正しく使うと効果は実感できます。ただし、逆に正しく使わないとリスクが大きいとも言えます。
ちなみに、ストレートパーマと縮毛矯正は別物なので、ストレートパーマを正しく使ったからといって強いくせ毛がまっすぐになるわけではありません。
「ボリュームを多少落とす」「直毛にかけたパーマを落とす」目的では効果がありますが、くせ毛をまっすぐにするのには向いていません。
それを理解し、知識、技術が無いと大きなリスクがある事を知っていただいたうえで、あえて挑戦するのであれば下記の5つのポイントを参考にしてください。
1:付属の説明書を熟読する
基本的にストパーの薬には1液、2液が入ってるかと思いますが、1液と2液の順番を間違えるとそれだけでアウトです。
また放置時間なども美容室では髪質によって判断したり、軟化テスト(軟化チェック)を行いますが、軟化(髪が柔らかくなったか見極める)テストを正確に行うのは美容師さんでも経験が必要な高等技術です。
市販品で、一般の方が行う場合は説明書に記載されている時間通りにした方が失敗が少なくてすむと思います。
また、1液の放置時間をいいかげんにすると、ダメージで逆に広がることもあるので気をつけましょう。
「長時間放置した方が薬剤が浸透して真っ直ぐになりそう」などと考えがちですが、説明書に書かれている時間以上に放置するとダメージのリスクが大きくなり逆効果になる恐れもあるので注意しましょう。
2:一剤は素早くムラなく塗る
一般の方が美容師さん並に素早くムラなく塗るのは至難の技かもしれませんが、「素早くムラなく」は基本中の基本です。
例えば、左側を先に塗り始めたとしたら、右側を塗り始める頃には左側の最初に塗り始めた部分はすでに薬剤が反応し始めています。
つまり、時間がかかればかかるほど「薬剤の反応にムラが出る」と言えます。
3:毛が細い部分には塗布料少なめor毛が細い部分は後から塗る
お顔周りのはクセが強くて、鏡で一番見える場所なのでたっぷりのせる方がいますが、それは危険です。
基本的にお顔周りは髪が細くて柔らいので、少なめにした方がダメージ的な失敗が少なくてすみます。
また、お顔周りを一番始めに塗り始める方が多い様ですが(鏡を見ながら塗りやすいため)お顔周りは傷みやすいので、後ろを塗り終わってからお顔周りを塗るようにした方がダメージのリスクを抑える事が出来ると考えられています。
※髪質は個人差が大きいので全ての方に当てはまるとはいえません
4:一剤は地肌に付かないように
1液が地肌についてしまうと、最悪の場合は根元からちぎれることも考えられます。(地肌の熱で薬剤の反応が進み過ぎるため)
ちぎれるまではいかなくても、伸びて来た時に根元が折れて生えてくる原因にもなるので地肌には絶対つかないように気を付けましょう。
5:1液・2液はしっかりすすぐ
一剤をすすいだ後は、アイロンを入れるか入れないかだと思いますが、どちらの場合にしても一剤のすすぎ残しがあるとダメージにつながります。
すすぎのポイントは、ゴシゴシこすらないで、流水でしっかり洗い流す事です。
また、2剤のすすぎ残しも髪が固くなる原因になるので、しっかりすすぎましょう。
2剤のすすぎ残しは髪がゴワゴワする原因につながるので注意しましょう。
自信がない方or出来そうな方
ここまで読んでみて「ちょっと難易度高くてムリ!」と思う方は無理をしないで美容室検索サイトから予約したほうが失敗しなくて良いかもしれません。
逆に「簡単じゃん!」と思う方は挑戦してみて下さい。
リンク先:楽天・ベネゼル ストレートパーマただし、挑戦する方もストレートパーマにはリスクがあるので、この続きを読んでからにしていただけると良いかと思います。
市販のストレートパーマをセルフでする際のリスク
ストレートパーマにはいくつかのリスクが潜んでいます。ご自分でストレートパーマをする前に以下のリスクをご確認ください。
ストパーの失敗でチリチリに傷んだ髪は元には戻らない
ストレートパーマのダメージが進み過ぎてチリチリになってしまった髪は、施術前以上に広がってしまうことがあります。
また、一度チリチリになった毛先はカットしない限り元の健康な状態に戻る事は理論上ありえません。
どうにもならないほどの大失敗には美容師さんもお手上げ
知識と経験が無い方が安易に挑戦すると、取り返しがつかない失敗につながる危険性があります。
過度なダメージや、かかりムラなどの失敗で後日美容室に駆け込んだとしても、美容師さんでも手の施しようがない状態の場合はそのままお帰りいただく場合もありえます。
よほどの自身がない場合は美容師さんに任せた方が安全かもしれません。
美容室の縮毛矯正やストレートパーマが高額なのは技術料
縮毛矯正やストレートパーマは高い技術力が求められる施術です。
一般的に美容室のストレートパーマの料金が高額に設定されているのは技術難度に比例して設定されているとも言えます。
また、美容室で施術をする方が時間がかかるのも高額料金の一因ですが、高い効果を求めるとプロが施術しても時間がかかるのは当然です。
プロの美容師さんでも時間がかかってしまうほどに難しい技術だとも言えます。
美容室でストレートパーマをするメリットとは?
美容室でストレートパーマをするのは市販品でセルフストレートパーマをするのに比べ大きなメリットがあります。
髪質やコンディションに合った薬剤を使用出来る
一般的に美容室には数種類のストレートパーマ剤や縮毛矯正剤が常にストックされています。例を挙げると
強い薬剤・ハリコシがあるくせ毛向き
弱い薬剤・細毛、軟毛のくせ毛向き
などを髪質や状態に合わせて美容師さんが選んだり、場合によっては強い薬剤をベースに髪が細い部分だけ弱い薬剤を使用することもあります。
つまり、一人一人の髪の状態に合わせた施術が可能です。
根元だけのストレートパーマが可能
リタッチ、タッチアップなどとサロンや地域によって呼び方は変わりますが美容室では新しく生えて来た根元のくせ毛だけに薬剤を塗る事が出来ます。
すでに縮毛矯正がかかっている中間、毛先を塗らない事でダメージを最小限に抑える事が出来るのも美容室で施術する大きなメリットです。
まとめ
市販品でストパーと美容室で施術する場合を比較すると、価格面でかなりの違いがあるので気軽に手を出しがちな市販の縮毛矯正ですが、技術的な習得難度がかなり高い施術メニューです。
上記のポイントを抑えていても必ずしも成功するとは限りません。
むしろ、「セルフストレートパーマで成功したらラッキーだ」と思うぐらいのイメージで挑戦した方がよいかもしれません。
また、ストレートパーマは縮毛矯正と同じリスクがあります。具体的にはストレートパーマ後はパーマやブリーチが出来ないかもしれません。
一度ダメージでチリチリになった髪は二度と元には戻らないので、安易に試さずに信頼出来る美容師さんに任せると良い結果につながるかもしれません。
あなたの髪の悩みが改善されて、最高の美容師さんが見つかるように願っています。