【有害?】シャンプーはシリコン・ノンシリコンどっちが正解?美容師が解説してみた

シャンプー

数年前に大ブームになったノンシリコンシャンプーですが、使ってみてどうでしたか?

『キシキシする!』と感じる方もいれば、『ノンシリコンじゃなきゃダメ!』と言う方も多いでしょう。

なぜ、はっきりと意見が分かれてしまうのか!?その謎にせまります!

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洗い上がりを決めるのは、「洗浄成分(界面活性剤)+補修成分(シリコンを含む補修成分)」のバランス

「ノンシリコンシャンプーを使ってみたけどパサつく」「きしむ」と言うお客様の声を多く耳にしたことがあります。

詳しくお話をうかがってみると、ノンシリコンシャンプーに良いイメージを持っていない方の多くは、単にノンシリコンなだけのシャンプーを使ってらっしゃるようです。

では、本当に良いシャンプーとは何なのでしょうか?

実はシャンプーの洗い上がりは、

『界面活性剤(洗浄成分)&添加剤(シリコンを含むコーティング剤や天然の補修成分)』

組み合わせで決まります。

ここで覚えておいていただきたいのは『界面活性剤(洗浄成分)』と『添加剤(シリコンを含むコーティング剤や天然の補修成分)』は分けて考えるということです。

それを踏まえて、まずはシリコンについて解説します。

シリコン・ノンシリコンシャンプーとは?そもそも何?

日本の薬事法では全成分表示が義務づけられていますが、シャンプーボトルの裏面を見ても「シリコン」とは表示されていません。

『ジメチコン』『○○ジメチコン』『○○メチコン』『シリコーン』などと表記されています。
多くのシャンプーにシリコンが配合されている理由は、髪をコーティングして手触りを良くするのが配合の目的です。

近年、悪者扱いされがちなシリコンですが、本当に髪や頭皮に悪いかどうかは実はまだ検証段階で美容業界の中でも意見が分かれているところです。
 
ただし、ノンシリコンシャンプーからシリコンが多く含まれるシャンプーに変えた方の話を聞くと、「しっかりすすいでもヌメヌメ感がある」との声を聞く事もあります。
 

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ノンシリコンシャンプーをアピールしているのに評判が悪いシャンプーの特徴

 
ある程度高価なノンシリコンシャンプーの場合はシリコンの代わりになるような天然由来の補修成分でキシミを抑える工夫がされている商品がほとんどです。
 
逆に、「ノンシリコンシャンプーをアピールしているのに評判が悪い」シャンプーの成分を調べてみると、ノンシリコンなだけで、シリコンの代わりになるような補修成分がほとんど配合されていないケースがあります。
 
そういったシャンプーはノンシリコンシャンプーの中でも『シリコンが入っていないだけのシャンプー』(補修力が弱いシャンプー)とも呼べるかもしれません。
 
また「ノンシリコンシャンプーをアピールしているのに評判が悪い」シャンプーは、『界面活性剤(洗浄成分)』が強すぎることが評判の悪さにつながっていることがあります。

ここから先はシリコンかノンシリコンかよりも大切な『界面活性剤(洗浄成分)』の説明をします。

シリコンよりも界面活性剤が重要

シャンプーは髪と頭皮を洗うものです、なのでシリコン・ノンシリコン以前に洗浄成分の方が大切な役割をします。界面活性剤(洗浄成分)には様々な種類があり、洗浄力にも強力なものから弱いものまで様々です。

単にノンシリコンのシャンプーを使っていても界面活性剤の洗浄成分が強すぎる配合のシャンプーではパサつきやキシミの原因になるだけで、特に髪がキレイになることはありません。
 
逆に、ダメージヘアの方が洗浄成分が強すぎるシャンプーを使ってしまうとヘアカラーが長持ちしなくなったり、髪内部のタンパク質を流出させてしまう原因にもなりかねないので注意が必要です。
 
 
つまり、分かりやすく言うと泡立てて油を落とす成分が界面活性剤ということですね。
 

界面活性剤の種類と特徴

界面活性剤には洗浄力以外にも肌への刺激や成分自体の価格など、様々な違いがあります。いくつか代表的な物を例に出すと、
 

・高級アルコール系

ドラッグストアで販売されてるシャンプーに多用されている界面活性剤。髪や頭皮への刺激は強いがコストが最も安い。

 

表記:ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Naなど

洗浄力:強い

肌への刺激:強い

泡立ち:良い

価格:比較的安い

・アミノ酸系

髪や肌にやさしい。成分を構成するアミノ酸は髪や体の成分と同じ。保湿力も高い。

表記:ココイルグルタミン酸Na、ココイルメチルアラニンNaなど

洗浄力:弱い

肌への刺激:とても弱い

泡立ち:あまり良くない

価格:比較的高い

・ベタイン系

肌や髪への刺激も弱く、ダメージヘアにも向く。他の界面活性剤と混ぜて刺激を弱くする場合にも使われる。

表記:ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタインなど

洗浄力:弱い

肌への刺激:とても弱い

泡立ち:あまり良くない

価格:比較的高い

・タウリン系

泡立ちが良く肌にも優しい。

表記:ココイルメチルタウリンNaなど

洗浄力:やや強い

肌への刺激:弱い
 
泡立ち:良い
 
価格:比較的高い
 

など(ほかにも色々あります)に分けられ、市販されている商品のほとんどは生産コストが安い「高級アルコール系」がメインとなり、美容室で販売されているものの多くは「アミノ酸系」などの原材料のコストが高いものがほとんどです。

また、複数の界面活性剤を複数配合してあるシャンプーも多く存在します。

 つまり、美容室で扱っているシャンプーは皮膚への刺激も低く安全性が高いかわりに価格が高いと言えます。

ちなみに、筆者が今まで取り扱ってきた美容室専売品のシャンプーでお客様から人気があったのは、皮膚科のお医者さんが開発に携わっているRe:シャンプーのシリーズです。(アミノ酸系&ベタイン系界面活性剤)

リンク先:楽天Re;シャンプー・シリーズ

さわやかなハーブ系の香りでおススメです!

 

有害?「洗浄成分が強くて安い成分だから悪いシャンプー」とは限らない

女性に比べて男性の皮脂の量は2倍とも言われています。そのため、皮脂の量が多い男性には強い洗浄力が必要な場合もあります。

また、洗浄成分が強く、コストも安い高級アルコール系の代表的な成分『ラウリル硫酸ナトリウム』は発がん性があるとして一部で悪者にされていますが、科学的な根拠は今の所見つかっていないようです。

発癌可能性の論争

1970年代に発癌性が指摘され厚生労働省によって精密な追試が行われたが発癌性は確認されていない。東京都立環境衛生研究所の調査でも毒性は無いとの結論に達している[7]。また、米国化粧品工業会も化粧品原料評価を行い発癌性を否定しており、インターネットやE-mailで流布される発癌性懸念の噂は虚偽であるとのカナダ健康省や米国癌学会(en:American Cancer Society)の見解を紹介している[8]。さらに、2007年現在までIARCNTPの発癌性リストに載ったことは無い。

引用元リンク:Wikipedia

選ぶべきシャンプーは?美容師の見解

「良い・悪い」よりも「合う・合わない」で選ぶ

そもそも、市販品、美容室のシャンプー問わず、メーカー各社が研究を重ねている商品に良い・悪いがあるとは思いません。

また、国から販売の許可が下りている以上市販品である限り深刻な害があるとは考えにくいと思います。


ただし、合う・合わないは確実にあります。

ご自分で成分と髪質の勉強をして最高の一本を探してみるのも一つですし、もちろん担当の美容師さんに相談されるのも近道なのでおすすめです。

髪や頭皮のコンディションに合わせたシャンプー選びを実践して、最高の一本を見つけてみて下さい。

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